TREATMENT

診療案内

preventive

予防治療

「健康」から「健口」そして「健康」へ

みなさん予防歯科治療という言葉を耳にしたことはありますか? 
「聞いたことはあるが内容までは…」という方がほとんどだと思います。 
今まで歯医者さんは、歯が痛くなってから行くものでした。 
しかし、むし歯になってから・歯を失ってからではもう手遅れなのです。 
また歯周病によって溶かされた歯を支えている骨はなかなか元には戻りません。 
そのため、最近では歯が悪くならないように予防していく事が重要になってきました。 
定期検診により、今自分の歯と歯ぐきの状態がどうなっており、どういう事に注意するべきかを知る事は自分の歯を長持ちさせるためにはどうしても欠かせないものなのです。

また最近「健口」という言葉も耳にする機会がよくあります。 その意味は口腔内の機能を改善、正常化することにより健康になっていく事だと思います。
歯科医師や歯科衛生士はこの目的達成のため日々努力し、診療を行っています。 
 
では、食事をして身体に必要な栄養素を摂り入れる口腔に対して何を入れて、何を入れないようにするか。またどの様な食べ方をするかを語れる歯科医師や歯科衛生士がどれだけいるでしょうか?医科・歯科連携が重要視されるようになってきた今、我々歯科医師や歯科衛生士がその情報を発信し県民や国民の健康維持、改善に寄与する必要があると思います。

再発や放置が一番怖い

実は、治療したむし歯や、歯周病が再発するのも40代~60代の方が非常に多いのです。 
一度治療したむし歯の補綴物(被せ物)も平均寿命は5~10年だと言われていますし、歯周病も一度治療しても、適切なブラッシングや定期的に検診を受けていないと再発する可能性は格段に高まります。 
また、むし歯や歯周病を長年放置してしまい、取り返しのつかないくらいにその症状を悪化させてしまう方も、この年代には多く見られます。 
永久歯は一度失ってしまうと、もう二度と生えてくることはありません。 
物を食べるために大切な物は「強い歯と歯ぐき」です。 
これらが病気だと、美味しく物を食べる事ができないだけでなく、全身にさまざまな影響を及ぼしてしまいます。 
「自分はもう手遅れだ」と思われた方もいるかもしれません。しかし、決してそんなことはありません。 
今からでもきちんとした治療をして、それによって健康になった歯と歯ぐきを維持していくことが大切なのです。 
みなさん!予防歯科に定期的に通い、歯を健康に保つことで、充実した生活を送りましょう。

日本人VS欧米人

日本で歯科医院というと、歯が痛くなってから通うところであり、できれば行きたくないところという認識が非常に強いと思います。 
一方欧米では、小さい頃から、むし歯がなくても定期健診とクリーニングを受けに行くという習慣がすでに根づいています。 
一家のかかりつけ歯科医がいるのも普通なのです。 
驚かれた方も多いかと思いますが、この考え方・習慣の違いこそが80歳を超えても自分の歯で快適な生活を送ることができるかどうかに大きく影響してくるのです。 
実際、日本では80歳の方の平均残存歯数はたったの6.8本なのに対して、アメリカであれば85歳のときに平均15.8本、スウェーデンであれば75歳で平均19.5本の平均残存歯数となっています。 
羨ましいですよね!皆さん、残したいですよね?ご自分の…歯。歯医者さんで定期的に健診を受ける!!あなたの行動力が未来のあなたの歯を守ります。 
当院では、自分の歯を残すことに力を入れております。より多くの歯を残し食事の楽しみを増やしましょう。

80歳で20本以上の歯を残そう

満80歳で20本以上の歯を残そうとする運動が厚生労働省や日本歯科医師会により推進されていることはみなさんも聞いたことがあるかと思います。 
20本以上の歯を持つ高齢者はそれ未満の人に比べ活動的で、寝たきりや老人性痴呆となることも少ないなど多くの報告がされているんですよ! 
今からでも遅くはありません。30年後、より多くの自分の歯を残す為にしっかり予防に努めましょう! 
QOL(生活の質)の向上はみなさまの努力の積み重ねによってもたらされるものです。 
当院ではそのお手伝いができればと考えております。お口のお悩みをお持ちの方はお気軽にご相談下さい。

口は命の入り口(川の上流)

活習慣病の負の連鎖を表すものです。生活習慣病は軽度の問題から始まり、ドミノ倒しのように下流に進み、最終的に重度の問題に至るという考え方です。 
一度倒れたドミノを起こすことは困難です。むし歯や歯周病はメタボリックドミノの上流に位置付けられていて、口の健康を保つことが全身の健康につながります。生活習慣病は可及的に上流で食い止める必要があります。 
 
しっかり噛めて消化吸収しやすい口腔環境にし口から何を入れるかを意識し口の中の細菌数を減らし如何に全身に循環させないかが大切です。 
そのためにすべきことは、口腔育成(健全な歯列と口腔内ボリューム)・食育(食事改善)・口腔清掃(口腔ケア)です。 

当院での治療について

口腔育成

上下顎の歯列が大きなU字型で上下の歯がしっかり噛み合い、舌先が安静時に上顎前歯の舌側(裏側)に当たっている状態にする。 
 
これを達成するためには舌位、呼吸、姿勢が大切 
 
普段、無意識で行っている呼吸は胸式呼吸ですが、それよりも多くのメリットがあるのは腹式呼吸です。腹式呼吸ではより深く息を吐き、より多くの酸素を取り入れることにより横隔膜は伸展され、胃や腸などの内臓に対するマッサージと同様の効果が得られ、全身の血流が良くなり精神的にリラックス出来ます。 
深い腹式呼吸を習慣にするためには肋骨の動きや背骨の位置が正しいかどうか、つまり姿勢が大切です。また、舌位を良くし免疫力を低下させないためには口を閉じて、鼻呼吸をすることも大切です。

食育(食事改善)

栄養バランスを考えた旬の素材をどのように口に取り込み、味わい豊かに食べるか、心の和む美味しい食べ方、飲み方などに関する「食べ方」については、食育の大きな柱として明確に位置付けられます。 
 
「食べ方」は乳幼児期、学齢期に口の成長に伴って発達します。この時期のかみ方、飲み方、味わい方などの「食べ方」の機能発達期に本人や家族の「食べ方」を主とした食育が必要です。食べ物は「口」から食べるのであり、食べる器官の働きとそれに伴う味わいなど食べ物が口に取り込まれてから飲み込まれるまでの食べ方を知識と体験を通して育むことが必要です。食べ物と食べ方の知識と体験があって初めて、食が健全な心身の糧となり、豊かな人間性を育むことができます。

口腔清掃(口腔ケア)

ひょっとしたら、あなたの歯磨きは正しくないかもしれない・・・磨いているのに磨けていないという状態の方が大多数なのが現状です。 
歯の溝や歯と歯が接する所・歯周ポケット内をしっかり磨くことが大切です。 
また、むし歯予防と歯槽膿漏予防では磨き方に違いがあります。

Meal improvement

食育(食事改善)について

私たちの体を構成する60兆個の細胞は、体の部位により働きや形などが異なるものの、細胞膜という「油の膜」に包まれていることが共通点です。 
ですから「油の摂り方」がいかに重要かお解りいただけると思います。局所ホルモンは炎症反応や神経伝達など体内環境を一定に保つ上で様々な役割を担っていますが、それらのコントロール機能は全て、細胞に摂り入れる「油の質」に左右されています。 
ここで重要になってくるのが「アクセル役」のオメガ6と「ブレーキ役」のオメガ3です。この両者を適切な比率で摂取することがとても大切です。 
オメガ6過多になると「高炎症体質」になりアトピー性皮膚炎などになりやすくなります。 
 
また「油」を語る上で忘れてはならないのが、マーガリンやショートニングなどに大量に含まれているトランス脂肪酸です。 
トランス脂肪酸は脂肪酸という名前がついていますが「有害物質」です。 
特に、小さな子供や胎児は脳の神経細胞の発達や機能をダイレクトに妨害されるために徹底的にさけなくてはなりません。 
欧米各国では早い時期から加工食品や飲食店でのトランス脂肪酸の規制が始まっていましたが、アメリカでは2015年6月トランス脂肪酸の食品添加を全廃すると発表しました。世界中でトランス脂肪酸が有害物質であると認識されています。

オメガ3・オメガ6を多く含む植物油と食品

オメガ3(ブレーキ役)の油

亜麻仁油

エゴマ油

シソ油

青背の魚の油

オメガ3(ブレーキ役)の食材

亜麻仁油(フラックスシード)

くるみ

小型の青魚

冬野菜

オメガ6(アクセル役)の油

コーン油

サラダ油

ゴマ油

ベニバナ油

大豆油

トランス脂肪酸の摂取源となりやすい食品

フライドボテト

ドーナツ

クッキー

ケーキ

アイスクリーム

菓子パン

マーガリン

ピザ

冷凍食品

サンドイッチ

スナック菓子

カップラーメン

加工油脂

植物性油脂

脳の60%は油で出来ている

人間の体の中で「一番油っぽい臓器」は実は「脳」です。 
そして脳が「油っぽい」のはどんな動物でも一緒です。 
ですから悪い油は脳の神経細胞の伝達に大きなダメージを与えます。ここで肉の油と魚の油の違いについてお話します。 
牛や豚など動物の体温は人間よりも高く39°C以上です。そのため人の体に入ると固まりやすくなります。これに対して、魚の体温は海や水の中で生きているため人間よりもかなり低く20°C位です。ですから魚の油は人の体内に入っても固まりません。賢明な皆さんなら人の体内で固まる脂と固まらない油どちらの油が体にとって安全な油か理解していただけると思います。

歯の形からみた人間にあった食材とは

人間の歯を観察すると全部で32本あり、その内訳は臼歯=20本(62.5%)、前歯(門歯)=8本(25%)、犬歯=4本(12.5%)であり、臼歯:前歯:犬歯の比率は5:2:1になっています。このことは〝穀物5に対して、野菜・果物を2、魚や肉を1〟という割合で食物を摂るのが人間にとっては最も良いということを示しているのです。 
かつての日本はこの割合の食事が大半を占めていましたが、今は洋食化、惣菜、外食産業の普及によって大きく食生活が変わってきました。そして、この結果としてさまざまな健康問題が起きてきているのです。

Oral care

口腔清掃(口腔ケア)について

「歯磨きは、歯周病治療の一つ」。こう言うと驚かれる方もいますが、毎日の正しい歯磨きだけで歯周病(歯肉炎・歯周炎)は良くなります。ただし、「歯を磨いている」と「歯を磨けている」 は完全に別物。1日3回歯磨きをしていても歯周病になる方はいますし、1日1回の歯磨きでも歯周病にならない方はいます。 
大事なことなので繰り返しますが、「磨いている=磨けている」 ではありません。正しいブラッシングをマスターすることが最も有効な歯周病の予防法であり、治療法となります。この「正しいブラッシング」を覚えるために有効なのが、歯周病治療を専門とする歯科医院でブラッシング指導(TBI:Tooth Brushing Instructions)を受けていただくことです。

PMTC

毎日の歯ブラシや自宅でのケアでは、しっかり磨いているつもりでも、どうしても歯ブラシの届かない所、汚れが溜まりやすい所が出来てしまいます。 
また歯石などが一度付着すると普段の歯ブラシではなかなか取り除くのは難しいです。 
この部分のクリーニングを歯科衛生士が専用の器具と特殊ペーストを使って、クリーニングを行います。 
これがPMTCです。PMTCはむし歯予防や歯周病の予防改善、タバコのヤニなどの歯の着色を除去し、光沢のあるきれいな歯を保ち歯質の強化、また、口臭予防などにも効果があります。 
 
当院ではホームケア(日々のブラッシング)とプロケア(定期的な健診)の両面から、みなさまにお口の健康を手に入れていただくお手伝いをしております。 
予防歯科に取り組むことで、美しい笑顔・楽しい食事や会話を手に入れましょう!!

正しいブラッシングをするために

01

自分の歯肉の状態に合った歯ブラシを使い、歯肉の状態が良くなってきたら使う歯ブラシを変えていく

02

歯ブラシは毛の腹ではなく毛先を使って磨く

03

歯ブラシは毛先が乾燥したまま口に持っていく

04

歯ブラシの毛先を歯と歯肉の境目からやや歯肉の方に向け歯肉溝に毛先を入れる

05

歯肉溝に入った歯ブラシの毛先がそこから抜け出ないように磨く(ゴシゴシではなく左右に振動させる)

06

1歯について歯ブラシを左右20往復させる

07

磨き残しをなくすためブラッシングのスタート地点とゴール地点を同一地点にする(一筆書きにする)

歯ブラシの処方

風邪をひいた時など内科のお医者さんで出されたお薬を、ほとんどの方がお飲みになる事と思います。 
当院で、お渡しする「歯ブラシ」も、この風邪薬と同じで、皆様、それぞれのアゴの型、歯の大きさ、歯槽膿漏の症状により、一番適した「歯ブラシ」をお渡ししています。言わば、歯ブラシの処方です。決められた時間に決められた回数を磨くようにして下さい。

歯肉から出血があるからとブラッシングをしなくなると

歯周病菌の餌はタンパク質です。血液もタンパク質ですので、出血するからブラッシングをしないと歯周病が悪化します。
大切なのはポケット内に歯ブラシの毛先を入れ、動かしすぎないようにやさしく磨くことです。

dietary education

食育指導

食事に対する意識を変えてみませんか? 

人は約2500グラムで生まれ、現在の体重にまで育っています。 
成長していく過程で肥満体になる人や病気になりやすい人などがあります。 
運動を日常生活に取り入れることも大切ですが、口から何を入れ、何を入れたらいけないのかを解って食事を摂ることはもっと大切です。 
食育を考える上で、先祖のDNAで出来ているこの体は日本人が昔から食べいた食材が消化、吸収が良いということ忘れないようにしなければいけません。 
その上で、栄養素ごとに何を摂るかを理解していかなければなりません。

食育の定義と目的

食育は、「食」に関する正しい知識や食習慣を身につけさせる教育の一環であり、健康な食生活を促進することが目的とされています。 

歯の健康と食事の関連性 

適切な食事は歯の健康に直結します。砂糖や酸性食品の摂取を抑え、カルシウムやビタミンDを摂ることが重要。
均衡の取れた食事は歯を丈夫に保ち、歯周病や虫歯のリスクを低減します。 

噛むことの大切さ 

十分に噛むことは歯を健康に保ち、虫歯や歯周病のリスクを低減します。咀嚼により唾液分泌が促進され、食物が細かく砕かれることで、全身の健康にも寄与。適度な咀嚼は食事の効果的な消化吸収を促進し、栄養の吸収をサポートします。総合的な口腔ケアとともに、噛むことは健康維持に重要です。 

何を食べて、何を食べないようにする? 

「頭の良さは食べ物がつくっている」って知っていますか? 

脳はデリケートな臓器です。 
例えば、肉をたくさん食べ、砂糖がどっさり入った清涼飲料水をがぶ飲みし、食品添加物まみれのスナック菓子や加工食品を食べている人の脳と、野菜や果物をしっかり食べ、玄米や大豆をなるべく加工しないで食べている人の脳が同じように働くとは到底思えません。 
 
今からでも遅くはありません。食事に対する意識を変えてみませんか? 

「マゴワヤサシイ」を毎日の食事で意識して摂るようにしましょう 

「まごわやさしい」とは、 “和の食材の頭文字を覚えやすく語呂合わせにした合言葉” のこと。 
 7種類の食材をまんべんなく取り入れることで、健康的な食生活が送れると言われており、「ま」=豆、「ご」=ごま、「わ」=わかめ、「や」=野菜、「さ」=魚、「し」=しいたけ、「い」=いもの略です。 

今すぐ生活から追い出したい10の習慣 

CASE

ブラッシングの症例紹介

Before

After

年齢/性別

18歳/男性

治療内容

歯周基本検査→ブラッシング指導、スケーリング→虫歯治療→ワイヤー矯正

主訴

歯並びが気になる

費用

924,000円

治療方法

ブラッシング指導、虫歯治療、ワイヤー矯正

治療期間

3年7ケ月

備考

初診時この患者さんの上顎歯列はかなりの左右差があった。一般的な矯正治療では右上を何本か抜歯し、バランスをとるために健全な左上小臼歯も抜歯されることが多い。今回のこの矯正治療のポイントは右上を一本も抜歯せず左右対称のアーチ(歯列)に仕上げているところにある。そのため患者さんの口腔内のボリュームをしかっり保つことが出来、舌位(舌が安静時に収まる位置)も理想的な状態にできた事で患者さんもとても喜んでいました。

top